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This is the 3rd interview with Ms Kim Polese who launched JAVA to the world!!!
She has shared her insightful ideas and advices on “how children (and adults!) can nurture 21st century skills”, “what’s critical for parenting”, and “how to solve the problems such as Eco Chamber and wealth gap by technology and leaders’ communication”!!!
It is truly an inspiring episode! Hope you find it helpful!!!
(Please enjoy audio interview in English!)
63回目の今回のエピソードでも前回に引き続き、1995年にSun Microsystemsという会社により初めてリリースされたプログラミング言語、およびコンピューティング・プラットフォーム「JAVA」を世界に送り出し、
「世界でもっとも影響力のあるアメリカ人25人」
に選出されたこともある女性 Kim Poleseさんをシリコンバレーから ゲストにお迎えしていきます。
今回3回目でKimさんインタビューラストとなります。
前回のエピソードは、本当にたくさんの国内外の方に聞いていただいたようで、とても嬉しく思いました。
全ての人のアイデンティティーが尊重されて、フェアに、お互いが力を出し合って、貢献して、その成果を平等に分け合うという働く環境を、みんなで目指していきたいですよね!
そのためにも、一人一人がしっかりとスキルを磨きながらエゴを捨てて、イノベーションを起こしていくという決意や覚悟といったような強い気持ちも重要だなと感じました。
一人一人が、仕事、教育、生き方、考えさせられるタイミングにあると思います。
緊急事態宣言が出ている今年のGWにご両親、教育者、リーダーの皆さんの考えるきっかけや、これからのプランなどの参考になれたら嬉しいです。
🎧Podcast Vol63のKimさんインタビューラストでは
- これからを生きる次世代は、どのような教育が必要なのか
- Kimさんがこれから目指したいこと
- テクノロジーは私たちの未来にプラスの影響をもたらすことができるのか
などを伺っていきます!
Q7)Kimさんは小さいころから、科学の世界に魅了されていたと伺っています。 ご自身が夢中になれることがキャリアになるのは、とても幸せなことだと思います。
Kimさんの夢や情熱を追求できるように、ご両親がしてくれたことがありましたらシェアしていただけますか?Q7)What did your parents do for you to pursue your true purpose and passion?
A7) 私は、カリフォルニア州のバークレーという街で生まれ育つことができて、幸運だったと思います。父は、イタリア出身で、母はデンマーク出身、バークレーも、マルチカルチュアルな街です。
更に、ラッキーだったのは、サイエンス博物館の近くに住んでいて、その地下にコンピューターでプログラムされた心理療法士 [イライザ]という、1960年代に開発されたAIとして、どのように人間と会話ができるかということを、その「イライザ」で体験することができたんです。
10歳とか、11歳の小学生の時に、何時間もそのAI初期のステージの「イライザ」と会話しながら、人間とコンピューターとの違いを体験することに魅了されていました。
小さい頃から、サイエンスとテクノロジーに情熱があったのですが、私の両親は、サイエンスやテクノロジーだけでなく、アートやダンスという分野にチャレンジすることにも背中を押してくれて、様々な知識やスキルを習得することを通して、テクノロジーやサイエンスへの情熱を見いだすことができ、それがそのままキャリアにつながったと感じています。
Q8)教育や育児に関するアドバイスはありますか?
Q8 Any advice on parenting and education?
A8) とにかく様々なアクティビティーを通して、体験することが大切です。
また、ご両親が道を決めすぎないことです。
いい学校に入って、いい成績をとらなければと心配してしまうこともあるかと思いますが、子供がプレッシャーを感じることはよくありません。
大人や学校からのプレッシャーがあると、子供たちのクリエイティビティーや、情熱、ワクワクする気持ちがなくなってしまうからです。
Q9)2030年〜2040年くらいまでの、私たちの子供達が社会の中心となって働くことになる10〜20年後の時代を作る準備のために、私たち大人は、子供達にどんなテクノロジースキルを身につけてあげたら良いでしょうか?
Q9)What kind of skills do you think our children need to nurture to be able to fit our rapidly changing globalized world?
A9)この質問の答えも、やっぱり先ほどの答えと同じなんです。
子供達に様々な体験をさせてあげること。
大人が道を決めすぎないこと。
これからの時代は、様々な分野の知識やアイディアを統合する力が重要になってくるからです。
例をあげると、「遺伝学エンジニア」という分野の未来がそうです。
この分野で必要とされることは「遺伝学」だけではなくて、「生物学」「哲学」「公共政策」「法律」といったような知識が必要となるんです。
このように新しい分野が生まれてるので、リーダーは様々な知識を統合して決断していく必要があるのです。
AIも、もう一つの例としてあげることができます。
パワフルなテクノロジーで、私たちがガイドしていかなくてはなりません。
これから、10年前後で大学で学ぶ子供達が、この分野の未来を率いていくわけですから、科学やテクノロジーだけといったような狭い知識や限られた体験だけではダメなのです。
そして、様々なシステムを繋げて答えを導き出す「クリティカルシンキング力」。
そして、人の意見をしっかり聴いて、「コラボレーションする力」といったような「EQ」 。
(=ダイバーシティーコミュニケーション)
また、主体性を持って、自ら行動していく力。
といったようなスキルが欠かせません。
だからこそ、親が導きすぎるとよくないのですが、私が心配しているのは、学校でこういった力を習得することができないことです。
ということでした。
私(Sayuri)もシリコンバレーに、素晴らしい教師がいることは知っていたのですが、以前お話を伺ったAIスペシャリストのTomさんご夫妻からもご自身の子育てのことを伺っていましたので・・・
「シリコンバレーでも教育は十分でないですか? 」
と伺ってみたところ
Kimさん「もちろん、画期的な教育を打ち出している学校もありますが、カリキュラムを変えることや、既存の教育システムを変えるには時間がかかるんです。そこに取り組んでいる人もたくさんいますが、テクノロジーや時代の変化に、カリキュラムを追いつかせていくことは大変なことです。」
とのこと。
「私自身、日本でそこに取り組もうとしていますが、私も含めて人のマインドセットを変えていくのは、とても時間がかかります。」
とお伝えすると、「私たちは、みんな同じです。」
というKimさんのお答えでした。
Q10) 次のKimさんのミッション、ここから数十年間で、どんな世界をつくっていきたいを伺ってみました。
Q10) What is your next mission and what difference would you like to make for the next few decades?
A10)“Human Empowered AI “という次のAIの波をつくっていくことです。
AIというテクノロジーはとてもパワフルで、私たちが、その未来を決めていくことができるんです。
私が幼い頃体験したAIの後、「エキスパートシステム」という初期のAI時代では、専門家の知識をコーディングして、工場や飛行機をガイドするような時代でした。しかし、当時はコストがかかりすぎて、リソースが揃わず普及はしませんでした。
そして、第二次AIブームは、ここ数十年間で活用してきたAIテクノロジー。インターネット上の大量のデータから言葉の認識、画像認識、不正を検出するといったような、既存のデータを活用して一定の問題を解決することはできるテクノロジーです。
ですが、過去に蓄積されたデータからだけでは解決できない問題もあるのです。
そのような今まで解決できなかった問題は、人間の想像力と、クリエイティビティーを同時に活用することで解決できるのです。
それが、これからの第三次 AIブームが向かっていくべき未来です。
それが、「人間とマシンの知能のコンビネーション」で、人間だけでできることよりも、マシンだけでできることよりも、より多くの問題を解決したり、達成することができる世界です。
それを、現在私が関わっているAIの会社Crowd Smartで実現しようとしています。
人間の会話やディベートを、AIと統合させた上で、未来を予測していくことができるのです。
この“Human Empowered AI”は、気候変動や、新薬の開発(創薬ですね)、政策といったような複雑な問題を解決することができるんです!
これが今私が取り組んでいることで、またその旅は始まったばかり。
これから数年〜数十年と、どこまでできるのか追求していきたいことの一つです。
そしてもう一つは、シリコンバレーはイノベーションが起こる街ですが、世界の他の都市でも、資金やリソースにアクセスできれば、イノベーションを起こすことができるので、 必要としている起業家や団体にそういったリソースをきちんと分配して届ける仕組みを作ることです。
それができれば、才能豊かな人材が育ち、起業家が増えることで、様々な問題を解決できるのでイノベーションが起こり、経済発展にも繋がります。
素晴らしい可能性がこの世界にはあるんです。
というKimさんのお言葉に、涙が出そうになってしまいました。
「アイディアはあるけれども、どうやったらいいかわからない、リソースが不足している、そんな言葉を本当にたくさん聞くので、感動します。」
とお伝えすると、
それを実現するには、いくつかアプローチはありますが、
“Human Empowered AI”はもちろん、政策、そして教育などの分野でアプローチしていくことができいます。
特に起業家になるための教育を、次世代だけでなくて、シニアも受けられるように行動しています。
全ての人が、こういった教育にアクセスできるようにならなくてはなりません。
という、素晴らしい10個のご回答をいただきました。
KimさんやTomさんとお話していて改めて、私たちの未来は、私たち一人一人がどう行動して、どう子供と向き合って、どう仕事で決断して、責任をもって自らつくっていくのか、私たち自身に委ねられているということを感じました。
コロナ禍では、苦しい状況に置かれているかたもたくさんいらっしゃいます。
Kimさんインタビューのセッティングから収録まで立ちあってくださった安達さんからは、ラストにずばり、このようなご質問を投げかけてくださいました。
Q11)テクノロジーによって格差が広がったり、市民が分断されるような心配な出来事が世界では起こっていますが、テクノロジーは、私たち人間の暮らしを豊かにできるんでしょうか?
Q11) Can technology solve problems such as economical division and we would like to hear your insights whether digital technologies could cease the movement and provide any solutions for our future?
A11)二つのポイントがあります。
一つ目は、意見の分断です。市民の不満やストレス、怒りといったような感情が、「エコチェインバー現象※」として、閉鎖的なアルゴリズムによって作られたSNSの環境で増幅してしまうことです。
(※エコチェインバー現象・・・閉鎖的空間内でのコミュニケーションを繰り返すことによって、特定の信念が増幅または強化されてしまう状況の比喩)
もう一つは、経済的格差。
で二つとも大きなチャレンジですが、 私自身は、この二つの大きな問題にテクノロジーで取り組むことができると考えています。
先ほどもお話したようなこれから新しい21世紀に必要とされるスキルを、テクノロジーで届けて、人間が新しい時代にフィットしたスキルをしっかり習得していくことができるのです。
これからは、今まで私たちが学んだことが社会で必要なくなり、新しいスキルが求められるので、職がなくなるため、「ユニバーサルベーシックインカム」など、平等に一定のお給料を配当するシステムで人の生活を守っていくというアイディアもありますよね。
興味深いとは思います。でも、教育リソースさえあれば、人は、次の時代に必要なスキルを習得することができるはずです。テクノロジーを活用して起業したり、新しい時代のためのスキルを身に着けることは難しいことではないので、そのアイディアに賛同することはできません。
無料のオンラインリソースもありますが、私たちはそれをさらにもっと多くの人に届ける努力をしなくてはならないと考えています。
そして、アルゴリズムについては、ITの会社が開発したサービスや製品が、きちんとユーザーのためになるという責任を持ってシステムを作ることが重要です。では、リーダーたちが責任を全うし、そのリーダーたちが正義感をもって決断することで、どんなメリットが会社やリーダーにもたらされるのかということも考えていかなくてはなりません。
だからこそ、“ESG”という”Environment, Sustainability , Governance”によって経営されている会社が株主に評価される。というように、利益を出せばいいが会社のミッションではなく、どのようなインパクトを社会に起こしているかということが評価対象になることが重要なのです。
ということでした。
また、他にもKimさん、真剣に考えていることをシェアしてくださいましたが、英語が長くなりましたので、翻訳だけを最後にご紹介しますね。
また、リーダーたちは、ディスカッションの際に、勝ち負けではなく、いい塩梅で妥協していくあり方も求められていくでしょう。
お互いが、100%ハッピーな決断でなくても、ここまで自分のリクエストが満たされていれば、やっていくことができますよ。
という、お互いが完全に満足でなくても、ちょうどいい落とし所を見つけていくことが、問題を解決しなくてはならないときに、役に立つあり方なのです。時には、自分の頑固さを手放して、意見を変える柔軟性も重要になってくるでしょう。
それは、弱さではなく、強さなのです。
荒波を穏やかにして、価値観の違う人を繋げていくという世界が、リーダーたちが目指していくべきところなのです。
という、大人のコミュニケーションのあり方をシェアしていただきました。
地球のためにも、人の摩擦を少なくしていくためにも、負荷がかからない「適度なポジション」を模索していく必要がありそうです。
私自身も英語で多くの良質なリソースに触れていますが、日本にもっと良質な世界の情報や教育を届けること、アルゴリズムに負けない考える力を養うこと、教育改革を加速させていくことが、さらに必要だと感じました。
「教育が大切なんですね。」と安達さん。
「100%そうです!」とKimさん。
教育改革をスピーディーに進めていくことが、私たちの明るい未来に繋がりそうですが・・・
Q)今回3つのエピソードから、何を感じましたか?
そして
Q)どのようなアクションを起こしますか?
Lot of love
Sayuri